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日本代表 星野仙一監督
つい先程まで揉めに揉めまして、頭を悩ませまして、大変苦労しました。
皆さんご存知のように、プロ野球ではセ・リーグもパ・リーグも、最後の最後まで感動溢れる、そして夢を持たせるようなペナントレースを選手たちが展開をしてくれました。
(選手は)非常に疲れております。しかも、このあと日本シリーズ、アジアシリーズというものも加わります。
最終的には28名を選考する予定だったんですが、ユニホームの下にテーピングをし、我慢をし、戦っている選手がまだまだいるので、どうしても28名には絞れなかった。最終的には24名なんですけども。
これからクライマックス、日本シリーズ、アジアシリーズがあることを踏まえ、さらにアクシデントがあるかもしれないということを考慮しまして、今日は合計34名を選びました。最終的には10名を削らなければいけないという辛い問題もあります。
10名の選手が登録から外れるわけですけれども、プロ野球の世界ですから「競争」には慣れているはずですし、常に競争社会で生きてきた人たちですから「男としての割り切り」があるという考え方でいます。
とにかく「日の丸のために、野球界のために、おれはオリンピックに出て子どもに夢を与えるぞ」という気持ちを持つ選手を第一に求めまして選んだ結果です。
(選手は)疲れているでしょうけれど、「とにかく野球界のために!」と言う男たちの集まりだ、といった自信はあります。
●今日、34名のメンバーが選ばれまして、改めてアジア予選への気持ちが高まってきたと思いますがいかがでしょう?
もちろん随分前から高まってはおりますけれども。このメンバーを選ぶのにあたって本当に時間を割きました。選手のコンディション、気持ち、そういったものを踏まえて、4人で侃々諤々やった末の選出です。
やはり先程も申し上げましたように、両リーグとも非常に激しい、死力を尽くしたペナントレースが行われ、それは非常に喜ばしいことなんですけれども、その中には故障した選手というのも見え隠れしたものですから、余計に我々は苦しみました。いい選手が多いんですけれども、こういう形になりました。
このメンバーを発表したと同時に、「このメンバーでやるんだ!」という新たな意欲がまた沸いてきました。
●投手、野手、それぞれの選考のポイントを教えてください。
「野球界に感謝!日の丸を背負って野球ができる!世界の代表と戦う!オリンピックに出る!」そういう気持ちの大きな選手を基準に選ばせてもらいました。
投手に関しては、後で大野コーチからも話があると思いますが、予選は3試合しかございません。その3試合に誰をもっていくかと言うことで、先発はここ(リスト)にいる5〜6人の中から調子のいい選手をもっていきます。
なにぶんにも理解していただきたいのは、アジアシリーズまでありますから、ここでも死力を尽くす選手がいるということで、何が起きるのかわからないと考えて枠を広げさせてもらったわけです。
●このメンバーを拝見しますと落選の中では楽天の田中投手、巨人の内海投手などもいるのですが、選考で一番悩まれた点はどこでしょうか?
やはり、3試合ということを基準に先発ピッチャーを考えていかなければならないということです。オリンピック本番になれば試合は多いですから、約束はできませんけれども、彼らも可能性は十二分にあるピッチャーだと考えています。
とにかく予選は「3試合」と言うことを基準に考えました。
●メンバーの中でアマチュアから唯一、長谷部投手が選ばれたんですけども、選考理由と彼の良いところを教えてください。
彼はプレオリンピックでもじっくりと2週間、見せてもらいました。そして、60人枠のメンバーを最初に発表しましたときにですね、私が「左ピッチャー、右バッター、出て来い!」と声をかけていたんですけれども、プロの左ピッチャー、特にリリーフの左ピッチャーとしてプロと比較してみて、彼の力は同等、それ以上に値すると4人の意見が一致しました。十分やれるだろうと。
●WBCのときなどはキャプテン制度を設けていましたけれども、今回、キャプテン制度はどうなりますか? もし、キャプテン制度を作るのであれば、誰がキャプテンか決まっていれば教えてください。
これは皆さんの予想通り、ヤクルトの宮本くんにお願いしようかと思っています。お願いしなくても十二分にわかっていると思いますけども。
誰をキャプテンにしても、ある程度実績のある選手は十二分にリーダーシップを取ってくれると思いますけれど、彼がずば抜けていると判断しています。
●各コーチが韓国のプレーオフを視察に行ったということなんですけれども、視察したことで選考に変化したということはありますか?
相手を見て変化と言うことはあまりないです。やはり、「今のベストメンバーはこれだ!」と。何度も言うようですけど、皆さんの知りえないところでケガを我慢し、ファンのために、自分のために、チームのためにというスタイルで1年間頑張りぬいている選手がいる。そういうことを考え抜いた上での選考です。
●このメンバーでどういう戦い方をしていくのか。逆に言えば、こういう戦い方をしていくからこの34名になったんだというところを教えてください。
それはピッチャー、野手を含めましてコーチ陣に質問してください。
●はい。では後ほど質問させていただきます。さて、本番まで2ヵ月弱となります。この選ばれたメンバーたちにどういう調整をしていって欲しいか。また、2ヵ月弱でチームをどういう風に作り上げていくか、教えてください。
まず、どんなに力量があっても、成績が良くても、そういう選手の集まりでも、チームが1つにならなければ本当に弱いチーム、脆いチームになってしまうと思います。私はプレオリンピックの神戸の合宿で「こんな選手で戦えるのか」と、ある意味ショックを受けたわけですけれども(笑)。
練習に練習を重ね、1試合1試合をしのいでいけば、レベルの低い選手でも、1軍でもいけるぞというレベルになった。1試合ずつしのいでいく中で1つになりました。「チーム」になりました。
「チーム」にならなければ、いくらいい選手を集めても、私は「勝てないだろう」と考えています。多少レベルが落ちても、気持ちの上で1つになる。日の丸の下に1つになる。野球界のために1つになる。そうすることで、我々の目指すものに近づけるのではないかと思います。
●対戦の各国も、そろそろ代表メンバーというのが出てきていると思います。改めて各国の特徴、戦い方を一言ずつ教えてください。
韓国は選考選手を見てみますと、ピッチャーにおいては左ピッチャーをソンコーチは重要視している。先発も含めまして、左を重要視し、若いピッチャーをかなり登録している。
ということは日本に左バッターの優秀な選手が多いという想定のもとで、編成を組んだと思います。打つほうもですね、イ・スンヨフをはじめ、左バッターもパワーのある選手が非常に多いですし、右バッターもかなりパワーのある選手が多い。
正直言いまして、日本のバッター陣はパワーの面では劣ります。でもそこは、「チーム」ということを考えれば十二分に戦えると自信を持っています。
●チャイニーズ・タイペイについてはどうですか?
チャイニーズ・タイペイはですね、ワン・チェンミンが出れないということで、ある意味、ホッとしている部分も正直あります。ですが、ナショナルチームとなりますと、チャイニーズ・タイペイはアジア大会でも優勝していますし、かなり力が入っていますし、北京でオリンピックがあるということを含めて、松田委員長が言われたとおり、燃えています。
彼らは国のもと1つになる。韓国を含めて、それに負けない「1つになる」ということを我々は心がけなきゃいけないと思っています。
●最後に、選ばれた選手に改めてメッセージをお願いします。
彼らは日本で学んだ野球で、これまでやってきています。今のまま、自分の力を7割8割出してくれればいい。あえて技術的なことを言うこともないでしょう。本当にベストコンディションでチャイニーズ・タイペイへ乗り込んでもらいたい。あとは気持ちの面だけではなかろうか、と。リストに上がった選手は気持ちの面だけでどうにでもなると考えています。
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